す・ままごと

大好きな某アラフォーアイドルの観察日記とか 妄想日記とか それからたまには仕事とか 私事とか 徒然に。。。

四葉ノムコウ~SMAP編プロットその2

妄想覚書その2
直接的でなないですが腐向けR-18的表現が出てきます
苦手な方はご遠慮下さい。


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タクヤの部屋。
キングサイズのベッドの端ッこでシーツにくるまり眠るマサヒロ。
あれから石原金融が裏で開いている賭博場のディーラーをしているマサヒロは裏世界にどっぷりと浸かっていた。
自称マサヒロの恋人タクヤは石原金融の幹部候補生。上層部の連中も一目置く男だ。

「……ヒロ、マサヒロ?」
「んん…………」
「そろそろ起きろよ。飯が冷めちまう」
「うーん、まだ日が高いじゃねーか……もうちっと眠らせろよ」
「だーめ。少しは食べないと」
「ちっ、せっかくいい夢見てたのに」
「シンゴ……の夢?」
「え?」
「夢見てたんだろ? 誰だよ。昔の恋人?」
「違うよ、ばぁか!」
「じゃあ誰だよ」
「ぷっ、ヤキモチか?」
「別に」
「情けない顔してるぞ」
「うるせーな」
「シンゴは5年前に別れたワンコだよ」
「ワンコ?」
「ああ、人懐っこい大型犬だったな。ちょっとタクヤに似てるかも」
「俺、犬か?」

ベッドの上、起き上がったマサヒロを抱き寄せて口付けようと首を伸ばしたタクヤの頭をペチンと叩く。

「いてっ! 何するんだよ」
「ほら、そーいう顔。お預け喰らったワンコそっくりだ」

スルリとタクヤの腕をすり抜けて、シャワーへ向かうマサヒロ。

「俺が犬ならマサヒロは猫だな」
「はぁ?」
「気まぐれで我が儘で猫そのもの」
「ふんっ」
「なぁ、ヤキモチなんかやかねーから。何処にもいくな。俺の腕の中にいろ」

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深夜の仕事を終え店の外に出てきたマサヒロを待ち伏せていたのは、マサヒロに手酷く負かされたとある組の幹部。
マサヒロのスイッチを押すのは「可愛い」
この日もねっとりとした視線でマサヒロを視姦して「可愛い顔してる」といい放った幹部にマサヒロがキレた。

「うるせー!!」

まずいとタクヤが思った時には遅かった。
振り向き様に上げた細い足先がドカッと太った男の腹にヒットした。

「てめぇ」
「何しやがる!!」

倒れた男の手下たちなバラバラとマサヒロを囲んだ。
マサヒロは動じることなく胸元のネッカチーフを右手の拳に巻き付け男たちに対峙する。
おいおい、この人数相手に素手でやりあおうってのか?

「ったく、可愛い顔してとんだお転婆さんだな」
「タクヤ!!」
「何だお前は!」
「とっくにシンデレラタイムは過ぎたんでうちの姫を迎えに来た」

するりとマサヒロの背後に周り背中合わせに構えたタクヤをマサヒロが怒鳴り付ける。

「誰が姫だ!?」
「お前が姫で俺が王子様?」
「はぁー?!」
「あれー、姫が不満なら、深層の令嬢と最強執事ってシチュエーションでもいいぞ?」
「俺は男だ。女じゃねー!!」
「分かってるよ。そこらの女よりお前は美人さんだもんな。おっと、」

二人を取り囲む敵の存在は完全に無視。
マサヒロは真っ赤な顔でタクヤに殴りかかった。

「なにごちゃごちゃ言ってんだ」
「やっちまえ!!」
「うるせー、てめぇら、生きて帰れると思うなよ!」

と、ご想像の通りマサヒロとタクヤの圧勝。並みいる敵を瞬殺した二人は痴話喧嘩を再開しながら家路に着いた。





雰囲気のいいレストラン。
夜景の綺麗な窓辺の席でワインを楽しむのはゴロウ。
そこへ現れたのはツヨシとシンゴだ。

「ゴロウ!」
「やあ、ツヨシ、シンゴも久しぶり」
「うわぁ、カッケー」
「スーツ姿もすっかりいたについてきたね」
「あのゴロウが社長さんだもんね」
「シンゴだって見たよ、こないだのマジックショー。ゴールデンの人気番組にゲスト出演出来るなんてすごいじゃないか。視聴率も良かった見たいだし」
「まあね、うちにはツヨシっていう敏腕マネージャーがついてるからね」
「俺は別に……」
「ふふ、昔、マサヒロがよく言ってたな。ツヨシは優しすぎるんだって。テクニックは十分でも人を騙すことに抵抗があるから肝心なところでミスするんだって」
「うん、でも、ツヨシはそれでいいんだよって。それがツヨシの個性だからって言ってくれたんだ」
「そうだな。マサヒロはホントに僕たちのことよく見ててくれたよね」
「…………もういいよ、マサヒロの話しは聞きたくない」
「シンゴ……」
「何で? 何で、ゴロウもツヨシも平気な顔でマサヒロの話が出来るの? あんな裏切り者」
「…………」
「だって俺たち仲間だから」
「本気で言ってるの?」
「本気」
「ツヨシは悔しくないの?」
「どんな別れかたしたってマサヒロは俺たちの仲間だ。シンゴだって本当はそう思ってるだろ? だから四葉のエース、捨てられないで持ってるんだ」
「違う! こんなもんっっ!」

シンゴはテーブルの上にマサヒロからもらったカードを投げ捨てる。そのまま席を立って店を出ていく。

「シンゴっ!」
「いいよ、ゴロウさん。シンゴだってほんとは信じたいんだ。マサヒロのこと」
「シンゴは特にマサヒロのこと慕ってたからな」
「マサヒロもシンゴのこと特別に可愛がってた」
「結局、似てるんだよ、あの二人」
「あっ、忘れるとこだった。ゴロウ。これ、今月の分」
「出世払いでいいって言ってるだろ?」
「こーやって理由つけないと中々会えないじゃんか。感謝してるんだゴロウには。あのときゴロウがお金用意してくれたから母さんを病院で看とることができたんだから」
「あれは…………。俺は…………っっ」
いい淀むゴロウを不思議そうに眺めるツヨシ。





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「もしもし、」
『…………よお』
「元気にしてるの?」
『ああ……』

いつもこうだ。
こちらの話しに一言二言短い返事を返すだけ。

「今日、ツヨシとシンゴに会ったよ。二人とも元気にしてた。シンゴはマジシャンとしてテレビに出たんだよ。ゴールデンの人気番組でね…………ってマサヒロ見てないよね」
『…………』
「二人からお金預かった。いつもの口座に入金しといたから」
『金なら返さなくてもいいって言ったろ』
「こういう事でもなければ電話する理由もなくなるだろ?」
『使うつもりはない。必要になったら勝手に下ろして使え』
「マサヒロ……。俺はいつまであいつらを騙し続けなくちゃならないの? もう…………」
『悪いな、ゴロウ。もう切るぞ!?』
「マサヒロ!!」
『…………見たよ、シンゴのテレビ…………』
「マサヒロ…………」
『じゃあな』





回想

「ゴロウ。これ」
「お金? どうしたのこの大金」
「石原金融の博打場でディーラーとして雇われた。ま、契約金みたいなもんだ」
「な! 何で!? 石原金融って、あそこがどんなとこか知ってるでしょ?」
「ああ」
「裏の世界から抜け出せなくなる」
「俺はいい。親も兄弟もとっくにこの世にはいないからな。俺がどこで野垂れ死のうが哀しむものは誰もいない」
「僕が哀しい。ツヨシだってシンゴだって」
「ばぁーか、もしもの話だろ? んな顔すんなって」
「いいの? このまま別れたら、あの二人ずっとマサヒロのこと誤解したまんまだよ?」
「あーでもしなきゃ、あいつら馬鹿だから俺の周り離れねーだろうが。ツヨシにはお母さんがいる。シンゴだって多少ゴタゴタしてたって家族がいるんだよ。いつまでも俺に付き合ってこんなとこにいる人間じゃない」
「…………」
「お前もだ、ゴロウ。もう、行けよ。行って俺の事なんか綺麗さっぱり忘れちまえ」
「マサヒロ」
「お前が一番兄ちゃんなんだから、あの二人のこと頼むな!?」




タクヤの部屋。
暮れなずむ町を見下ろして煙草を吹かしているマサヒロ。

「どうした?」
「んー? 何が?」
「電話切ってからずっと泣きそうな顔してる」
「別に」
「またそれだ。自分のことは何も話したがらない」
「それはタクヤだって同じだろ? そのへんのホストよりお綺麗な顔して。物腰もやわらかなのに。腕っぷしもたつ。いったい今まで何して来たんだか」
「俺のことが知りたい? それって俺に興味を持ったってこと?」
「別に。お前がどこの誰だって構わないさ」

ただ今はこの腕の中だけがマサヒロが安心できる場所だ。

「タクヤ、抱けよ」
「マサヒロ?」
「抱いて…………」
「…………ばか、そんな可愛いこと言われたら我慢できない」
「んっ……」

細い身体を力一杯に強く抱きしめて。タクヤは深くキスしたままマサヒロをベッドに押し倒した。

「ヤバい。手加減できない。壊しちまうかも」
「壊してもいいから……」

ただ強く抱きしめていて。。。




その3につづく